サウナに甘えられない日記

徘徊しがちなサウナ好き

筒香はベイスターズに戻らなくてもいい

私の見立て違いなら構わないけど、うだうだ書かせてください。

今年のシーズンオフの間、2016年・2017年・2018年のベイスターズ球団ドキュメント映画を観た感想だけれど「筒香はキャプテン業が、さぞかし辛かった」のでは。
また結果的に、筒香は海を渡りベイスターズを離れたことで「いちプレイヤーとして、野球に打ち込める環境に身を置けてよかった」ろうなと。


筒香はとても不器用な男。
それはメディアで追ってる側からもわかっていたし、本人すらインタビューで「不器用な男」を自認しているくらいだった。
そしてこの人自身のキャパは恐らくそれほど多くない。

でもそんな男がキャプテンを任せられたのも受難の始まりで、俺がこのチームを担うんだと、理想のキャプテン像を演じる筒香
自己犠牲のはっぱをかけながら、しかしそうしていくことで、どんどん作り出した虚像は巨大化し、影も濃くなっていく。

そして筒香は真面目過ぎる男だ。
例えば周りを鼓舞する言葉を出す場面でも、現キャプテンの牧なら「ノリや感覚」で言葉を出せてしまう場面でも(この性格は牧の強みだと思う)、筒香は「こうしたらチームにとって良いだろう」とまず目的を意識し、頭でシュミレーションをしてから言葉を出していたんじゃないかと。
目的意識が強すぎる分、心が半歩遅れてくる。目的を叶えたい情熱は確かに伝わるけれど、心と言葉に距離がある。
チームの真ん中にいても観察者としての自分を常に持ち続け、ガードの堅さも感じる人。



……あくまで私感ではあるけれど、ベイスターズのキャプテンとして、不器用ながら真面目に振る舞おうと「し過ぎる」筒香はだいぶ辛そうに見えた。

渡米後のインタビューで「自然体で」という言葉をたびたび口にしていた所からも、キャプテン時代は相当な苦悩を抱えていたろうな。
また日本球界へなかなか復帰しようとしなかった理由にも「あんな場所には戻りたくない」と、苦悩の日々がフラッシュバックするまであったのではと。




悲観的、だいぶ悲観的なことを書いてしまった。
ベイスターズに復帰する筒香を見たいか、見たくないかで言えば、もちろん見たいけれど、もし筒香が「ベイスターズに戻りたくない」と言うなら、私はそれでいいと思う。
ベイスターズファンの多くは筒香の復帰を求めているけれど、もしかして筒香にとっては、外様としてプレイできる環境の方が心穏やかに野球と向き合えるかもしれないし、もしそうであるなら……戻らなくても。と私は思う。心あってこそ。